依存症

ギャンブル依存症の家族にギャンブルをやめさせる最強の方法

身内にギャンブル依存症の人がいて悩んでいる人も多いと思います。

僕自身、ギャンブル依存症に22年苦しんできました。そして家族に多大なる迷惑をかけてきました。

 

依存症である本人が、ギャンブルをやめようと思ってもなかなかやめられないわけですから、本人でない人が説得してギャンブルをやめさせるのは至難のわざです。

何しろギャンブル依存症の人は常識的な話が通じませんし、いわば麻薬中毒のような状態ですから、たとえ一切お金を渡さなくても、借金してでもどこからかお金を工面してきてしまい、より状況を悪化させてしまいます。

 

ですからギャンブルをやめさせるのはかなり難しいと思って下さい。

 

それでもあなたが、夫や奥さん、子供にギャンブルをやめさてまっとうな人生を送ってほしい、これからも一緒に歩んでいきたいと思うのであれば、ぜひこの記事を参考にしてみて下さい。

 

 

まずは怒らずにすべての話を聞く

ギャンブル依存症の人間にとって一番怖いのは、身近な人間にバレることです。

例えば「家族に内緒で借金がある」「使ってはいけないお金を使ってしまった」「パチンコに行っていないといいながらこっそり行っている」などです。

 

とくに借金がある人は、絶対に家族にバレてはいけないという恐怖を抱えて毎日を過ごしています。

そのバレてはいけないという思いが、より借金を増やし、ギャンブルにのめり込んでいく原因のひとつとなっています。

 

はっきり言ってしまえば、どんなにサラ金からの借金が増えても、家族にバレなければ全然問題ないのです。

サラ金にいくら借りようが、所詮は他人です。毎日顔をあわせるわけではありません。毎月の支払いさえ乗り切れば、どうでもいいのです。問題は、支払いが滞ると手紙や電話で督促がきて家族にバレてしまうことです。それだけが怖いのです。

 

バレてしまえば冷静になれる

逆に言えば、すべてがバレてしまえば冷静になれます。

離婚になったり愛想をつかされたりせずに解決できれば、恐怖から開放されるのです。

ですので、まずは冷静に話を聞いてあげて、すべてを聞き出して恐怖から開放してあげることが大事です。

 

聞き出すタイミングが重要

ギャンブル依存症の人の様子をはたから見ていれば、だいたい今日は負けたなとか勝ったなというのが分かります。

本人はバレていないと思っていますが、あからさまに態度が違います。

 

例えばギャンブルで勝った日は妙に機嫌がいいです。逆にギャンブルに負けた日や、借金の支払いでビクビクしている日は明らかに機嫌が悪かったりおどおどしていたりします。

 

いつもより帰る時間が遅かったり、メールや電話をしても連絡がつかなかったりすれば、金策に追われているのかもしれません。

 

ギャンブル依存症の人からすべてを聞き出すタイミングは、この追い詰められている日がベストです。

 

借金の支払いがどうしようもなくなっている、給料日にギャンブルにボロボロに負けて家にお金を入れられない、こういう追い詰められた日にこそ、この恐怖から開放されたいと思っています。もう二度とギャンブルなんてしないと、後悔しています。

 

こういう日こそすべてを話してくれるチャンスなので、普段から様子を伺って、こういうチャンスを待って下さい。

 

 

相手が正直になれるように優しく接する

話を切り出す時は、とにかくすべてを話してもらえるように優しく接して下さい。

 

もちろんあなたの心も、怒りでいっぱいかもしれません。いますぐ罵倒したいかもしれません。ですが、もう一度一緒にまっとうな生活を歩みたいのなら、ここはぐっと我慢して、相手が心を開いてくれるように接しましょう。

 

「あのね、ちょっと話があるんだけど聞いてくれる?」「最近、明らかに落ち込んでるよ。何かあるよね?絶対怒らないから、すべて話してくれない?」

もしくは、「ギャンブルか何かで借金でもあるんじゃない?正直に話して。一緒に解決しようよ」と、相手が切り出しやすく話を持っていきましょう。

 

 

そう言われても、たぶん最初は「何もない!」とごまかしたりするでしょう。依存症の人は、ギャンブルや借金のことを隠せていると思っていますので、突然のことに、バレるかもしれないという恐怖に身構えてしまいます。

 

ですが、依存症の人は今の状況をとにかく脱したいと切に願っています。

 

そのため、すべてを打ち明けて苦しみから開放されたいといつも願っています。

ですから、ここで根気よく、優しく話かけて、相手に打ち明けるチャンスを与えて下さい。

 

多少話はこじれるかもしれません。喧嘩になるかもしれません。ですが、ここであなたが喧嘩腰になってしまうと意味がありません。とにかく相手が冷静になれるよう、ぐっと我慢してあげて下さい。

 

借金の有無だけは絶対に確認する

借金があるかどうかは、絶対に聞き出して下さい。

とくに借金の金額が大きい人は、言いにくさから金額を少なくごまかして言おうとします。ですがここで嘘をつかれると、後で面倒になります。

しっかりと借金の全額を聞き、どこの何社のいくら借りているのか、友達や会社に借りていないか、しっかりと聞いておくことが大事です。

 

 

借金があった場合の対処方法

ギャンブル依存症の人は、かなりの確率で借金があります。

 

ですので、あなたも借金の金額については、覚悟を決めておいて下さい。借金が多いからと言って、その場で罵倒したりしないよう、冷静に聞いてあげて下さい。

もしかすると、サラ金だけではなく、闇金などの危険なところにも手を出しているかもしれませんので、それもしっかりと聞いてあげましょう。

 

 

友人に借りた借金以外は、ほぼ解決できる

借金の全貌が分かったら、借金を債務整理することを提案して下さい。

たとえば借金が500万円あったとしても、債務整理で3分の1以下、もしくは0円にすることも可能です。

 

一般のサラ金は、債務整理の手続を取られた場合、そこから一切個人に対して借金の督促をすることができなくなります。もちろん会社にも連絡を入れてはいけません。

これは法律で決められていて、これを無視すると営業停止になってしまいます。

債務整理の費用も、借金を全額返済することに比べれば破格の安さですし、手続きも非常に簡単です。手続きの流れや方法はこちらで詳しく説明しています。

 

もし闇金などの危険なところから借りていても大丈夫です。

闇金対策も法律の専門家が請け負ってくれますので、すべて相談できます。

 

 

債務整理の最大のメリットは借金ができなくなること

債務整理をすると多数のメリットがあります。

 

社会的なマイナスはほとんどない

債務整理をすると、会社にバレたり近所に知れ渡ったりして、社会的に抹殺されてしまうのではないかと心配する人もいますが、それはまったくありません。

債務整理をしたからと言って、それを知られることは一切ありません。会社はもちろん、友人にもバレることはありません。それどころか家族にさえバレません。

 

僕は過去に過払い請求と自己破産を2回、計3回も債務整理をしています。

でもそれが他人にバレたことは一度もありません。

 

借金が大幅に減額もしくは0になる

債務整理にも種類があり、元金や利息を減額してもらって少しづつ返済していく方法や、すべての借金を0にする方法などがあります。非常にありがたいですね。

 

督促が次の日にはとまる

正式に債務整理を依頼すると、その場で法律事務所の先生は各社に債務整理を受理したという通達をFAXなどでなどで送信します。

すると、サラ金各社はその日以降、絶対に本人や家族、会社などに返済の督促ができなくなり、あとはすべて法律事務所の先生とやり取りをしなければならなくなります。

 

 

こうした多数のメリットがありますが、第3者から見たときに、債務整理の最大のメリットはこれだと思います。

 

 

二度と借金ができなくなる

 

 

債務整理をすると、貸金の信用情報機関に履歴が残ります。

すると、どの金融機関も、借金の申し出があってもお金を貸してくれなくなります。貸したお金を返さずに債務整理した人ですから、当然ですね。

この信用情報機関の履歴は、通常5~7年は消えないので、当面は借金をしたくでもできなくなります。

まあこれまでさんざん借金で苦しんできた人間にとって、借金なんて二度としたくないと思っていますし、家族も二度と借金なんてしてほしくないですから、万々歳ですよね。

これが債務整理の最大のメリットだと僕は思っています。

 

 

借金解決の目処が立ったら次にすること

家族にもすべてを打ち明け、借金も解決の目処が立っても、ここからまだまだ先は長いです。

すべてを打ち明けたことによって、本人も心が軽くなり、新たな気持ちになれたかもしれませんが、やはり依存症はそんなに簡単には治りません。

悩みがなくなったことで、またスッキリとした気持ちでギャンブルに戻っていくことがほとんどです。

 

ですが、これはいわばどうしようもない衝動のようなもので、そう簡単にきっぱりとギャンブルをやめさせることは困難です。

 

いきなりギャンブル断ちをさせようとすると100%失敗する

多くの人が、ギャンブルをやめさせるためにお金を渡さないようにしたり、次に行ったら離婚すると言った約束をしたり、即効性のありそうな手段を取ります。

しかし、それはほぼ間違いなく失敗します。

 

いきなりギャンブル断ちをさせようとしても、かえってまた内緒でパチンコに行ったり、友達にお金を借りたりするだけで、隠し事を増やすきっかけを作るだけです。

なので、まずはゆっくりと段階を経て経過を見守るようにしていくべきです。

 

ギャンブル依存症に理解を示す

まず、ギャンブル依存症が簡単には克服できないことを理解してあげ、やめるのは難しいけど、一緒に頑張ろうという姿勢を常に見せてあげることです。

 

ですので、完全にギャンブルをやめさせるのではなく、例えば「2週間に1回、1万円上げるからパチンコしてもいいよ」というルールを作ります。

そして、もし2週間目にパチンコに行くのを我慢できれば、4週間後に2万円渡してあげるというふうに、我慢することで資金を貯められるようにします。

 

人間は、絶対に行ってはいけないと言われると意地でも行きたくなってしまいますが、行きたいと思えば行けるという状況なら、比較的我慢ができるようになります。1万円だと勝負にならないから、今週は我慢して再来週にまとめて勝負しよう、という気持ちになりやすくなります。

 

しかも家族の公認でパチンコに行けるので、変に隠し事をしたりせずに堂々と「ちょっとパチンコ行ってくるよ」と行って出かけられるようになります。

 

これは依存症の人にとってはありがたい環境で、だめならすぐ帰れるし、勝っていれば気の済むまで打っていられます。内緒にしなくてよいというのは、脱依存症の有効な手段であると僕は考えています。

 

 

勝ったら好きに使っていい

「じゃあ勝ったらどうするの?」と疑問があるかもしれません。

もし勝ったら、好きに使っていいとしてあげて下さい。

「勝ったら家にお金を入れて」とか、「貯金しろ」とか言うルールを強要してしまうと、結局内緒にされてしまい、隠し事ができてしまいます。

 

大事なのは、隠し事がない環境にすることです。

 

勝ったら好きに使ってよいのであれば、本人も正直に「今日は5万勝ったぞ!」と言えますし、負けても「だめだったわ」ですみます。

そうした状況であれば、勝ったときにはお土産を買ってきてくれたり、本人の意思を貯金してみようかなという気になったりするものです。

 

あくまで温和に受け答えを

家族としては、やはりパチンコに行っているを見守るのはなかなかいい気がしないかもしれません。

ですが、依存症を緩和するためにも、ここはできるだけ優しい気持ちで見守ってあげて下さい。

 

「今日は勝ったぜー!」と言っている日は、笑顔で「すごいね、よかったね」と言ってあげて下さい。

「今日は負けたわ」と言っている日は、「そっか、じゃあまた来週だね」と言ってあげて下さい。

 

そこで、顔や態度に不満そうな素振りが出てしまうと、依存症の人間は敏感に反応します。「やっぱり俺がパチンコ行ってるの嫌なんじゃないか!」と悟られると、また内緒でパチンコに行くようになったり、どこからともなく借金をしたりするようになります。

 

とにかく、決めたルール内でギャンブルをしているうちは、絶対に不満を見せないように気を配ってあげて下さい。

 

 

勝っても負けてもお小遣いの範囲

このようなルールにすることで、あくまで最大の出費は月に2~3万円ですみます。

お小遣いの範囲内で、勝ち負けを繰り返すのであれば、とりあえず良しとできます。

 

こうしたしめつけの少ない状況で、ある程度自由にギャンブルをする許可を与えてあげたほうが、依存症の本人の心の中にも、変化が生まれやすくなるでしょう。

 

借金もなく、隠し事もない生活をしていると、実はそれほどギャンブルに行く理由ってないんです。

もちろん依存症の人は、理由なくギャンブルをしてしまいますが、追い詰められるものがないと、「今日はいかなくてもいいや」という余裕が生まれるようになります。

 

その気持ちがうまく作用してくれるようになると、「なんでパチンコなんて行ってたんだろう。全然おもしろくなくなったわ」という気持ちも出てくるようになります。

 

 

理解は示しても絶対に一緒にギャンブルをしてはいけない

ギャンブルに理解を示すことと、自分も一緒にギャンブルをすることとはまた別の話です。

 

絶対に一緒にギャンブルをするのはやめて下さい。

ミイラ取りがミイラになりますよ。

 

 

ギャンブル依存症克服のために家族ができること

やはりギャンブルをやめられるかどうかは、本人次第というのが本当のところです。

しかし、家族にできることがないかというとそうでもないと思います。

本人の中に「ギャンブルなんてろくなことがない」という自覚を促すには、「ギャンブルはだめ!やめなさい!」と締め付けるよりも、「依存症克服は大変だけど、頑張ろうよ」という協力の姿勢を見せてあげるほうが大事だと思います。

 

ギャンブル依存症を抜け出すには時間が必要です。

 

そのために、まずは本人を追い詰めている要素を取り除くことが大切です。

それから、「ギャンブルしなければおだやかに生活できるんだ」と気づけるようにサポートしてあげ、徐々に「ギャンブルなんてつまらないなあ」ということに気づいてもらえれば、依存症は緩和していくと思います。

 

 

本人に自らギャンブルを辞める決心をしてもらうには

最後になりますが、本人にもパチンコをやめたいという気持ちが芽生えたようであれば、こちらの記事を読んでもらってみて下さい。

強制的に読ませても、なかなか効果はありませんが、パチンコをやめたいという気持ちが少しでもある人なら、良い方にころぶかもしれません。

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コウジ

小学生時代から親についてパチンコ屋に出入りをし、高校生時代には早くもパチンコ依存症を発症。

大学時代、社会人時代と依存症を悪化させ、作った借金は総額1500万円にのぼる。

22年間のギャンブル依存症生活を抜け出し、しあわせな日々を取り戻す。

依存症に苦しむ人たちに、依存症を抜け出す手助けをしたいとブログを開設。

 

コウジの依存症遍歴