この記事では、ギャンブル依存症の根本的な原因は何か、そしてそれをどうやれば取り除けるのかについてお話したいと思います。
僕自身も、高校2年生の頃から22年間、パチンコ、スロット依存症だった筋金入りの依存症患者でした。
その僕が、なぜ今、こうしてギャンブルのない、平和で幸せな生活をすることができているのか。それは、あるたったひとつの気づきがあったからでした。
この記事では、僕と同じようにギャンブルがやめられない人のために、ギャンブル依存症の根本的な原因と、その克服方法をすべて包み隠さずにお話したいと思います。
この方法は本当に誰にでもできて、お金も1円もかかりませんし、時間もかかりませんし、誰にも迷惑もかけません。
しかも、必ず効果がある方法なので、ぜひ騙されたと思って、一度やってみて欲しいと思います。
私たちの行動はすべて頭の中で先にイメージされている
では、まず具体的にギャンブルをやめる方法をお話するまえに、絶対に知っておいてほしい重要なポイントからお伝えしたいと思います。
まず知ってほしいのは、「私達人間が、何か行動をする前には、かならず頭の中で、先にその行動をイメージしている」ということです。
例えば、「明日会社休みたいなあ」と寝る前に思った人は、かなりの確率で会社を休むでしょう。
休みたいなあと思ったときには、すでにあたまの中で明日会社を休んでいる自分のイメージができつつあるんです。そして、そのイメージを実現するために、体調が悪いとか、子供が熱を出したとか、親戚に不幸があったとか、何かしらの言い訳を考え始めているわけです。
だから、実際に朝になったら、会社に電話して、「すいません、ちょっと風邪を引いてしまいまして。。。」って言って、休むんですよね。
飛行機を発明した人は、「飛行機を作りたい」と、ずーっと頭の中で思い、飛行機のあらゆる姿かたちを想像して、それを実現しようと行動していたからこそ飛行機を作ることに成功したのです。
飛行機のことを全く考えたことがないのに、朝起きたら飛行機が作れたなんてことはあるはずがありません。
つまり私たちは、いつも自分が頭で「こうしよう」と思ってから、そのイメージ通りに行動をしています。
お風呂に入る前には必ず「さあ、お風呂に入ろう」と先に思っているはずです。思っていないのに、気がついたらお風呂に入っていたなんてことはまずありません。
ギャンブル依存症の人は、常に頭のなかでギャンブルをしている
では、これをギャンブルにあてはめてみましょう。
例えばあなたがパチンコ屋に行く前には、必ず頭の中でパチンコ屋に行っているのです。
頭の中で店まで行って、台を選んで、パチンコを打つ、という一連の流れがすでに頭の中にあるわけです。
お金がなくてパチンコにいけない時も、あと3日で給料入ったら、あのお店に行って、あの台の角台を狙う!もしとれなければ、あの台も狙えるな、あの台なら一撃で取り返せる可能性もあるけど、リスクも高いしなあ、といったイメージがずーっとあるんです。
仕事をしていても、家事をしていても、お風呂に入っていても、そのイメージで頭が埋め尽くされているんです。
頭の中ではいつもホールの中にいて、妄想の中で勝ったり負けたりを繰り返しているわけです。そこに、現実の借金とか、隠し事とか、そういった要因も絡まってきて、ずーっとそればっかり考えているんですね。
で、パチンコに行って、またボロ負けしますよね。
そしたら、「もうやめたい!今度こそ本当にやめる!」
って思ったとしても、頭の奥の奥では、すでに明日もパチンコに行って、取り返そうとしています。
どんなにつらい思いをしても、後悔して反省しても、やっぱり頭の奥では、パチンコしてます。ホールにいます。
だからパチンコに行くのです。
この、頭の奥にある無意識レベルの意識のことを、潜在意識といいますが、ギャンブル依存症の人は、この潜在意識がギャンブルのことで一杯になっています。
日々生活している時間の中でも、ほとんどずっとギャンブルのイメージで埋め尽くされているんです。
逆に、普段自分が意識して考えている思考が、顕在意識と言いいます。
この顕在意識が「もうやめたい!もういやだ!」と思っていても、心の奥の潜在意識は明日もパチンコ屋にいるイメージを抱えているわけです。
これがギャンブル依存症の正体であり、根本です。
「やめたい、苦しい、どうしよう」
これは顕在意識の感じている今の本心なんですが、
そのさらに奥にいる潜在意識は、あいかわらず、パチンコのイメージで一杯なんですね。
だから、顕在意識が「もうやめたい!」と思っていても、潜在意識は、
「でももしかしたら明日勝てるかもよ?」
「あと2万円取り返したら、すべて解決でしょ?」
と、まだパチンコに行く理由を自分に与えてくるわけです。
潜在意識の働き
ではなぜ、潜在意識はわざわざそんなことをするのかと言うと、潜在意識というのは
「毎日の生活習慣や思考パターン、生活環境を、そのまま忠実に記憶する」働きをしています。
そして、「その記憶した通りの自分であろう」とします。
そのため、人間はほとんど同じように毎日を過ごして、できるだけ変化しないことを選択するわけです。
ですから、毎日ずっとパチンコをしていたあなたは、そのイメージが完全に定着していているので、潜在意識は、その通りの毎日送るように自分に働きかけてくるのです。
しかも、潜在意識というのは、そのイメージそのものが自分にとってよいことか悪いことかは、一切判断しません。
あくまで毎日の生活習慣を忠実に記憶するだけなので、それが自分にとってつらいことだとか、楽しいことだとかはまったく関係ないんですね。
潜在意識と顕在意識では、残念ながら潜在意識のほうが圧倒的に強く、長年ギャンブルをしてきた人にとっては、特に逆らい難い強い意識となって、あなたの行動を支配しています。
人間の脳は、顕在意識が3~5%、潜在意識が残りの95%~97%だと言われています。だから、無意識の潜在意識のほうが圧倒的にに強いのです。
だから、どんなに理屈や理論でパチンコをやめる理由を探しても、潜在意識を打ち負かすのは容易ではないのです。
ではここからいよいよ、どうやってこの潜在意識を変えていくのか、具体的な方法をご説明していきたいと思います。
「パチンコをやめたい!」と考えるのは間違い
いくら「パチンコをやめたい!」と思っても、パチンコをやめることはできません。
なぜなら、「やめたい」という言葉の裏には「パチンコをやめられない」という事実が存在しているからです。
パチンコをしていない人が、「パチンコをやめたい」なんて思いませんよね。
だってそもそもパチンコをしていないのですから、やめたいなんて感情が起こるはずもありません。
つまり、「パチンコをやめたい」 =「でもまだやめられていない」ことを自分で認めてしまっていることになります。
ではどうするかと言うと、
考え方をまったく変えて下さい。
もう自分はパチンコをとっくにやめている
と考えるんです。
パチンコをやめられた自分をひたすらイメージする
あなたも子供の頃はパチンコなんてやってなかったですよね。
そのときの感覚を頭の中で思い出して、毎日無邪気に遊んでいた頃の自分に戻って、平和で楽しい気分になってみて下さい。
もしくは、旅行が好きな人だったら、パチンコなんかやってなかったら、きっと旅行に行ってますよね。
だったら、「あー、パチンコやめて本当によかったなあ。こうやって沖縄の空をながめながら週末を過ごせるなんて、幸せだなあ」と、頭の中で沖縄旅行に行って下さい。
沖縄のかぜ、太陽、波の音を頭のなかで感じながら、幸せにひたってみて下さい。
昨日大負けした人なら、「あー、そういえば昔、最後に大負けしたなあ。あの日大負けしたおかげで、こうしてパチンコなんてやめられたんだよな」と、昨日の出来事をはるか昔の出来事におきかえ、パチンコをやめた未来の自分になりきって下さい。
とにかく徹底的に妄想にふけって下さい。
妄想するのにたいした時間は必要ありません。
わずか10秒でも妄想することができます。
仕事の合間、家事の合間、朝起きた時、夜寝る前、お風呂に入っている時、いつでもいいです。イメージする回数が多ければ多いほどいいです。
パチンコなんてとっくにやめて、幸せを感じている自分になりきって、ニンマリして下さい。
どれだけ妄想しても、お金もかからないですし、誰にも迷惑もかかりません。ですから、とにかくこの時間をたくさん持って下さい。
特に、お金がなくなって実際にパチンコに行けない時ほど効果的です。
実際、パチンコに行けないわけですから、パチンコをやめた自分を演じる大大大チャンスです。
潜在意識に「自分はもうパチンコをやめたんだ」とすり込むことだけを、ひたすら繰り返して下さい。
それを繰り返しているうちに、徐々にその妄想が潜在意識の中に入ってきて、「あ、自分はもうパチンコ行かないのね」と、潜在意識が感じ始めます。
「やめるぞ」
「やめたい」
などの希望や決意では駄目なんです。
「やめることができた」未来の自分になりきって、その通りに振る舞うことが大事です。
妄想の中ではいくらでもやめた自分になることができます。
まるで事実のように思い込むことができます。
とにかく、「自分はもうギャンブルなんてやめた人間なんだ」というイメージを徹底的に妄想して下さい。
言葉として発しよう
さらにそれを効果的にするために、頭の中でイメージするだけでなく、言葉にも出して言いましょう。
「あー幸せ!パチンコやめてから全てが上手く言ってるなあ!」
と、頭の中のイメージを、妄想ついでに口に出してつぶやいてみましょう。
言葉は、自分の脳の代弁者です。
普通、言葉は頭の中にあることがそのまま口に出てきます。
ですがその逆に、自分が口にした言葉が、脳にも影響することが科学的に証明されています。
自分が発した言葉を一番近くで聞いているのは、自分なんです。
自分の言葉に一番影響されるのも自分なんです。
だから自分がくりかえし口にした言葉は、そのまま自分の行動に反映してきます。
これを、古来より日本では「言霊」といいます。
キリスト教にも同じ教えがあり、聖書では
「はじめに言葉ありき(In the beginning was the Word) 」と表現されています。
つまり、自分が毎日口にしている言葉は、すべて自分の行動、人生に跳ね返ってくるのです。
ですから、パチンコをやめた自分を毎日想像し、そのイメージをわざと言葉としてつぶやくことで、さらに効果的にパチンコをやめることができるようになるのです。
繰り返しているうちに潜在意識が塗り替わる
毎日毎日、そうしてただやめた自分をイメージしているだけで、あなたの潜在意識はいつのまにか書き換えられていきます。
最初はパチンコに行くことでいっぱいだった潜在意識に、パチンコに行かなくなった自分のイメージがすりこまれていきます。
いわば潜在意識というコップに、パチンコをやめた自分のイメージを流し込み続けることで、パチンコにいく自分のイメージが溢れ出されて入れ替わる、そんな感じです。
潜在意識が変われば人生が変わる
潜在意識がパチンコに行かない自分で埋まってくると、現実でも、パチンコに行きたいと思わなくなります。
繰り返しますが、人間の行動はすべて、まず先に頭の中のイメージからはじまります。
ですから、頭の中のイメージにパチンコというものがなくなる、もしくはパチンコなんてとっくにやめたよというイメージが広がっていれば、パチンコに行くという選択肢はなくなるんです。
今までだったら、何かしらにつけてパチンコ屋に行く口実を与えてきた潜在意識が、今度はパチンコ屋に行かない口実を与えてくるようになります。
なぜなら、潜在意識はそのイメージ通りの自分であろうとするからです。
つまり、あなたがパチンコにいってしまうのは、
「潜在意識にパチンコのイメージがあるから」
それだけなんです。
他に特別な理由なんてないんです。
パチンコの演出が忘れられない
・大勝した経験が忘れられない
・一人暮らしで寂しい
・他に趣味がない
・負けた分を取り返したい
これらは全部、パチンコに行く本当の原因ではなく、潜在意識が後から自分に与えてきた口実です。
潜在意識がパチンコのイメージでいっぱいだから行く、ただそれだけの話なのです。
ですから潜在意識さえかえれば、それに合わせて自分の行動も、現実もすべてガラッと変わってきます。
それがギャンブル依存症を克服するための、もっとも簡単で、確実な方法だということを、ぜひ知って頂きたいと思います。
みなさんが、パチンコをやめて健やかで平和な毎日を過ごせることを心から願っています。
それでは、コウジでした。